京まち洛々記

内側から見た京都をご案内

静かに過ごす祇園祭2020

京都では昔から弘法さんの日がお天気なら天神さんは雨。弘法さんが雨降りなら天神さんはお天気になる。天候は五日違いで変わり目にあたるという意味を示す言葉があります。そんな言葉を無視するかのように今年は本当に雨が多く水害も多かった。 本当であれば…

京都人の感覚と教育について

コロナウィルス対策の為、すっかり自宅にいる事が多いのが当たり前になったこの頃。 こういう状況のせいか、教師となった高校時代の同級生と交流するようになり、彼女とオンラインで話すうちに教育、育てるとは何かという話になりました。 「グローバルな人…

日本人の季節感と9月入学問題

新型コロナウィルスの影響ですっかり季節を感じる事ができなくなっているこの頃。 9月入学という愚かな案が世間を賑わせています。 私は大学が4月、9月の入学から選択できる形であれば別に反対はしません。 ただし、全てを一律に9月スタートにするという事に…

2020年

2020年私は、25歳になる。私の感覚では人は二十歳になってすぐ大人になるのではなく、ゆっくりと大人になるのが断然良いと思っている。 これは自分が京都という土地で生まれ育ったせいもあるかもしれません。 結果を急かされず、大らかであるほうが息苦しく…

2019年紅白を見た違和感

2019年の紅白(といっても半分も見てないですが)を見た違和感。 美空ひばりという私が生まれるとうの昔に亡くなった名歌手をAIで再現したものだという。 楽曲そのものは決して悪いものとは私は思わないし、あの曲を他の歌手が歌ってもいい作品に仕上がるだ…

ラーメンとうどん・そばの佇まいと2019年も終わり

すっかり寒くなったので温かい話を。(写真のラーメンは「本家第一旭」) 京都は意外と思う人もいるかもしれませんが、日本有数のラーメンの街でもあります。京料理や和菓子よりも今やぐっと身近で、ラーメン、うどん、そば屋。そしてなぜかお好み焼き屋が多…

京都はなぜ、古都ではないのか?

京都はよく、「千年の都」だとかメディアを中心に「古都」とよく言われます。 何も今も都であるという中華思想云々という話をするのではなく、京都が古都だというのは住む人間からすれば真っ赤な嘘で、本当に古いといえるものはあまり残されていない。 室町…

京言葉、教えます

久しぶりの更新です。今回は京言葉について。 京都の言葉。これは結構難しい。京都弁と言っただけで怒る人もいる。弁は田舎の方言という意味合いがあるから(といっても年配の人ぐらいですが)未だに地方扱いされる事を良しとしない京都中華思想、文化庁の地…

祇園祭と京アニと

元号が令和に変わって最初&創始1150年となる記念すべき祇園祭。 前祭山鉾巡行は、昨年の猛暑と比べれば幾分かマシな天候で晴れた空の下で無事に行われました。後祭山鉾巡行では鷹山が193年ぶりに復活! 令和最初の山鉾巡行で唐櫃巡行という形で復活し、2022…

京都は音楽の都だった!?

京都は音楽の街である。こういうとピンとこない人もいるかもしれませんが、京都は学生の街ということもあり、学生サークルから生まれるバンドが多い。 あ、この人も、このバンドも京都だったのかというのも今でもあったりします。 楽器店や街なかにビジュア…

令和の幕開け京都新時代に向けて

5月1日平成が終わり、令和の時代がスタートした。 即位の礼は今年の10月東京にて行われる。この即位の礼、明治維新による東京奠都により衰退しかけた京都に旧皇室典範第11条において、「即位の礼、大嘗祭は京都で行うという規定があり、昭和天皇まで即位の礼…

平成という時代は何だったのか?~私的な音楽~

平成最後の記事は音楽関連。 ボブ・ディランの「時代は変わる」を出すまでもなく、時代は常に変わり続ける。 私は生まれたのが遅すぎて平成の一番いい時代、とりわけ音楽が盛り上がっていた時代をリアルタイムで知らない。小沢健二やスピッツやMrChildrenの…

京都と政治と、

統一地方選(選挙カーうるさい)の時期。京都の主な問題は観光公害と都市交通問題です。 東山・祇園を中心にゴミのポイ捨てや私有地に許可なく入り撮影。訪日観光客による深刻なマナー違反が目立っている。(これは京都だけではなく日本全体の問題です) こ…

京都と海、府なのか市なのか

京都には海がない。こんな言い方をすると時々、海あるでしょ?と言われる事がある。 だから京都市には海がないと言い直さなければいけない時がある。現代的機能をもった都市に文化遺産が多く共存し、周りは自然に囲まれている。百四十万以上の都市を流れる川…

京都と学校と

今では少なくなりましたが、京都は公立学校において制服を導入してこなかった都市でした。私の両親も中学高校のいずれかで、制服に袖を通したことがなく、中高で制服を着た事がないという人も少なくない。親も教育者側もその存在を認めてこなかった。 私の卒…

京都人のいけずとは何か?

よく他の地域の方から京都人は"いけず"だ、付き合うのが難しいと言われる。 中には陰湿だとか性格が悪いといった的外れな意見も多々ありますが、このイケズについて説明したいと思います。 いけずとは簡単に言うと、自分で自分の身を守る弱い者の自衛手段で…

バンドマンではなく、ガール

少しだけ手短に音楽のお話を。 中学時代に知ったバンドBaseballbear 現在はスリーピースバンドですが、当時男3女1の四人組ロックバンドでした。 関根史織を最初にみて、珍しい女の人がベーシストだと。バンドの事をよくわかってなくても、バンドに一人だけ女…

2019年スタート

2019年今年は平成から新元号へとかわる。 時代が変わるといっても、自分の生活は地味なもので、今年もというよりこれから先も地に足をつけて生きていく。無駄な背伸びなどせずに。 今年の6月で24になる。仕事はそこそこ忙しいですが、このままの調子でいけば…

2018年の雑感

今年は災害が多く、清水寺で発表された「災」という一文字が全体的にネガティブな1年であったような印象ですが、私は相変わらず地味ながらも生活を送っている。今月、東京、福岡二度の地方出張があり、一番多忙だったが、なんとか乗り切れた。 今年は新しい…

京都と都市の景観について~高さ規制緩和等~

いくつかメディアでも取り上げられましたが、京都市が景観政策を見直すというニュースがあったので私の雑感を。 京都は千二百年以上の歴史がある都市ですが、それは同時に東京以上にスクラップ&ビルドを繰り返してきた都市です。京都は景観条例で高さや看板…

京都交通事情~便利に移動するには?~

秋になりますと京都を訪れる方もおられるかと思います。 そこで、今回は京都を移動するにはどうすればいいか少しだけコツみたいなことを書いてみたいと思います。様々な問題を抱える京都ですが、実は一番の問題は交通問題。地下鉄が二路線あるとはいえ、お世…

学問の都とおもろいの文化

今月1日、京都大学特別教授の本庶佑氏がノーベル医学生理学賞を受賞しました。なぜ京都大学はこれほど多くノーベル賞受賞者を生むのか? それはこの大学は名門校でありながら、教育に不熱心で自由で奇人変人を全国から受け入れるからなのでしょう。大学総長…

左京区、Homecoming

左京区を歩くと学生気分に戻ることがある。洛中の町なかと並び、文化的に濃密な地域だからである。左京区といっても、お隣の東山区に近い地域と山間部まで南北に面積が広く、この区だけで大阪市全域よりも広い。この地域は色とりどりだ。叡電が走る地域はえ…

祇園祭を終えて

7月、京都は祇園祭の季節。祇園祭にはじまり、祇園祭で終わる月です。 社会に出てから少し距離が生まれてしまいましたが、祇園囃子を聴くと頭からつま先までこの音色、血統が流れているのだと気づかされます。 灯りと祇園囃子の連続、先に行くほどそれはより…

水無月

今月私は23歳になった。 十代というものが一つ歳を重ねるごとに遠くなっていく。年齢を重ねるごとに年齢というものは単なる数字記号に過ぎないと思うことがある。 京美人に年齢は関係なくても、京おんなというものは年齢を重ねていかないと京おんなにはなら…

モダン・シティ京都~明治150年によせて~

明治維新は京都にとって史上最大の危機だった。明治天皇が東国へ行幸し、ついにそのまま帰って来られなかった。戦国の動乱であっても亡命を繰り返す愚かな将軍をしり目に天皇だけは京都を絶対に動かなかった。政治の中心が実質的に江戸に移っても。その天皇…

京都人はなぜプライドが高いのか?

今週のお題「京都」 京都中華思想と首都意識 日本の首都は? と質問されたら多くの人は「東京」と答える。京の町なかで生まれ育った私も間違いなく東京と答えるでしょう。しかし、京都は今でも日本の都と言われる。これはどうしてでしょうか? 「京都」とい…

京都はなぜ、観光都市ではないのか?

(法観寺八坂の塔 京都市東山区) 他所の地域からやってきた観光客と京都市民の意識には大きなズレがあります。 京都といいますと、歴史ある寺社をはじめとする文化財があり、魅力が多くあるのは事実。しかし我々京都人は世代を問わず、観光というものに対し…

初景色

明けましておめでとうございます。2018年がスタートしました。 今年もよろしくお願いします。 (写真は八坂神社西楼門から四条通を望む) お題「初詣」 1月三が日は家にこもりっきりの状態だったけど、初詣に行くことにした。私の住む京の町なかから一日乗車…

さよなら、2017年。都市と風、街

2017年も間もなく終わる。ルーティンのように四季は繰り返されるが、相変わらず世界は渋滞ばかりしている幹線道路のようにゴタゴタしているけど、京の町なかで暮らしている私は、そんな事はどこ吹く風といった感じでマイペースに生きている。 今年の五月頃、…