京都・永観堂の紅葉
#ディープな京案内のまとめです
京の町なかから市バスに揺られて11月某日、左京区にある永観堂へと私はやってきた。
相変わらず不便なすし詰め状態のバスの車内にうんざりしたが、その気分はすぐに晴れた。目にも鮮やかな紅葉が待っていたからである。
「秋はもみじの永観堂」で知られ、正式には禅林寺という。853年に創建し、清和天皇の定額寺としての勅許と「禅林寺」の寺号を賜って正式な寺院となった。
元々は藤原関雄という平安貴族の邸宅があったという。
地方や海外からやってきた観光客に混じり、私は総門をくぐる。紅葉だけでなく、松の木も立派で、春先や新緑の季節は松のこずえが鳴っているんだろうなと想像する。
赤々と燃えるような紅葉は乾いた風と木漏れ日に揺れながら、私の心を打つ。
それはたとえ首が痛くなっても何度も空を見上げたくなるほどの鮮やかさで、京の秋の彩りをこの目に焼き付けたかったからだ。Walkmanでドビュッシーやラヴェルを聴きながら、見上げるとよりその美しさが引きたてられた。
苔の生した庭と灯籠。ここにも鮮やかに紅葉の世界が広がる。
放生池にも紅葉が映し出される。池の景色はどこか御池の神泉苑のようだ。
「あま酒」というのは休憩処のメニューです(笑)1時間半ほど此処で過ごした。
帰りは南禅寺疎水沿いの細道を歩きたかったが観光客でごった返していたため、そのまま自宅へと戻った。京都の秋は地方、海外からの観光客だらけで大変だが、それでも私は秋という季節が一番好きなのです。